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ブックマーク / hodge02.hatenablog.com (6)

  • 「やおい」は異性愛の症候である - HODGE'S PARROT

    「女は男の症候である」というのは、後期ラカンの最も悪名高い「反フェミニズム的」テーゼのひとつだろう。しかし、われわれがこのテーゼをいかに読むべきかについては根的な両義性がある。この両義性はラカン理論内部における症候の概念の変化を反映している。もし症候を、ラカンが一九五〇年代に定義したようなもの──暗号化されたメッセージ──として捉えるならば、もちろん女=症候は記号として、男の敗北の具体化としてあらわれ、男が「自分の欲望に負けた」という事実を証明する。フロイトにいわせれば症候は妥協の産物である。主体は症候において、自分の欲望についての真理(彼が直視できなかった真理、彼が裏切った心理)を、暗号化された判読不能なメッセージとして受け取る。 スラヴォイ・ジジェク『汝の症候を楽しめ』(鈴木晶訳、筑摩書房) 「同性愛関係はない」異性愛物語=「やおい」が、とくに同性愛者を不快にさせるのは、<言語>を通

    「やおい」は異性愛の症候である - HODGE'S PARROT
    laiso
    laiso 2006/11/27
  • わたしの嫌いなクラシック - HODGE'S PARROT

    世に、名曲や名演奏を紹介する類の音楽入門書は溢れている。が、それって、結局、「私の好きな作品や演奏について」のなのではないか。ネット上においてもまたしかり。熱の篭った楽曲紹介、演奏記録ってのは、「それほど私はこれが好きなんです」という所信表明でないか。 「好き」というキーワードでテクストが書けるなら、では、「嫌い」ではどうか。これが意外にない。というか、それを説得力を持って理路整然と表現し──しかもそれで「共感を得る」のは結構難しい。 なぜその音楽が嫌いなのか。ごく単純にいえば、大脳のなかで、海馬から提供された情報を扁桃体がそう判断した、それだけにすぎないことだ。 鈴木淳史『わたしの嫌いなクラシック』(洋泉社)p.11 この鈴木淳史『わたしの嫌いなクラシック』は、「嫌い」という「キーワード」で、クラシック音楽を紹介する。扱われているのは、誰も知らない作曲家やその作品、箸にも棒にも引っ掛か

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    laiso 2006/10/15
  • 知的ジェノサイド、あるいは「胎児の夢」 - HODGE'S PARROT

    id:yskszk氏の定義からすると「認められない」だろうが、「市井の人」である僕は、週末の休日ぐらいしかきちんとしたエントリーを書く余裕がない。しかも文筆家と違って、思っていることを言語化するのに非道く難儀する。だから他の人の「語られかた」がとても参考になる。 「川原泉問題」は、2ちゃんねるの「哲学板」でも語られている──川原問題というよりも「yskszk問題」であるようだが。 ここでは、エドワード・サイードの「オリエンタリズム」が引き合いに出され、yskszk氏の発言について論じられているのだが、以下のコメントは僕の思っていることを明晰に言語化してくれているので、引用させていただく。 77 :考える名無しさん :2006/08/20(日) 08:58:56 >>76 一番肝心なのは、同性愛者を蛇に喩えることで「彼らは我々市井の人とは違う存在である」 というコノテーションを与えていること

    知的ジェノサイド、あるいは「胎児の夢」 - HODGE'S PARROT
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    laiso 2006/08/26
  • 身体の不自由な人に偏見を持ってしまう市井の人のHP閉鎖 - HODGE'S PARROT

    タイトルは、id:yskszk氏のエントリー「川原泉と同性愛」から拝借した。なぜならば、yskszk氏の指摘する「同じ構造」が以下のニュースでも見られるからだ。 皮膚病患者を「ミイラ」と中傷 SNSに書き込む [産経新聞] 岩手県内にある大学の元水泳部員の男子学生(20)が、アルバイト先の書店で顔や腕を包帯で覆った皮膚病患者の写真を隠し撮りし、インターネットに「ミイラが来店」などと中傷する書き込みを繰り返していたことが17日、分かった。同じ悩みを抱える患者らからの抗議メールを受け、水泳部のホームページが閉鎖に追い込まれたほか、大学側にも抗議が殺到。学生から事情を聴き、厳重注意を行ったという。 学生のバイト先の近くには、重度の皮膚病治療で名の知られる総合病院があり、撮影されたのは、そこに入院する患者の外出時の姿とみられる。大学側などによると、書き込みは7月9日に2度行われた。バイト先の書店を

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    laiso 2006/08/19
  • 少女マンガに巣食う差別主義  川原泉問題 - HODGE'S PARROT

    以前「少女マンガと優性思想」や「ブリテン 『戦争レクイエム』」で示した、川原泉の差別の問題点。 この問題に関して、”それは「古い」作品だから”という弁解が通用しない状況が浮上した。最新作である『レナード現象には理由がある』においても、差別・人権侵害が繰り返されたのだ。 hana53 さんが詳細に論じている。 川原泉「真面目な人には裏がある」 [ハナログ] …と、これは編集がストップをかけるべきだったろうというあんまりなプロットも酷ければ、「BL小説をまとめて読んだから同性愛男性に対して寛容になった」(「レイプものAVを大量に見たからレイプ被害者の苦痛が理解できるようになった」というぐらいにトンチキな話のように思われます)と称しつつ、兄のパートナーの背後に「幻獣バジリスクが見える」と言ってみたり、「ホモ判定実験」なるものを面白半分に実施してみたりする偏見まみれのヒロインに対して、「同性愛に対

    少女マンガに巣食う差別主義  川原泉問題 - HODGE'S PARROT
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    laiso 2006/07/30
  • 「それではエリートの記者の皆さん、思いっきり私をけなす記事を書いてください。では、さようなら」 - HODGE'S PARROT

    ドストエフスキーの『罪と罰』にショックを受けた僕は、中野翠がその著書で紹介した現実の事件にも相当のショックを受けた。 1979年1月14日、東京都世田谷区で、有名私立高校に通う男子高校生Aが、彼を溺愛していた祖母を、カナヅチ、ナイフ、キリなどで殺した。そして少年Aは、近くのビルの14階から飛び降り自殺をした。 しかし何よりショッキングだったのは、少年Aが朝日・毎日・読売三紙に向けて書いた──大学ノート40ページにもわたる長大な──「遺書」の存在である。 「大衆憎悪」に貫かれたAの遺書は、下記の7章から構成されていた。 第一章 「総括」 第二章 「大衆・劣等生のいやらしさ」 第三章 「祖母」「母」 第四章 「妹」 第五章 「最近ふえはじめた青少年の自殺について」 第六章 「むすび」 第七章 「あとがき」 そしてその遺書は、メディアを挑発するかのような、次の文言で締めくくられる。(以下、高校生

    「それではエリートの記者の皆さん、思いっきり私をけなす記事を書いてください。では、さようなら」 - HODGE'S PARROT
    laiso
    laiso 2006/06/05
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