昨年、小麦の高騰によって伸び悩んだ即席麺市場に対して好調だったのが、レトルトカレー。その影響もあってか、2月には各メーカーから新機軸商品が相次いで登場。もともとレトルトカレーの主要ターゲットは主婦層。「主婦が自分一人の昼どきに“手抜き”のメニューとして利用することが多かった」と各社は声を揃える。“新感覚レトルトカレー”は、成熟したマーケットにどう切り込むのだろうか。 プロ野球選手の発言から生まれた“朝カレー” 温め不要の「手軽さ」、スパイスは控えめ ハウス食品は「めざめるカラダ 朝カレー」と銘打ち、これまで「昼食や夕食で食べるもの」というイメージの強かったカレーに新たな摂食シーンを提案する。CMには楽天イーグルスの田中将大選手を起用した。企画のきっかけも、あるプロ野球選手がテレビ番組で「特に試合当日は朝からカレーを食べる」と発言したことだったという。元々社内にあった「カレーを食べるシーンを