経済財政諮問会議で、いくら消費税を上げる必要がある、という議論をすることが多い。何の意図をしてそういう議論をしているのかわからないが、隠された情報もあったりして、「税金払いたくなければ貧困な社会保障で我慢しろ」と言いたいのか「もっともっと増税に耐えなければならないんだ」と言いたいのか、いずれにしてもいつも不愉快な感じがしている。 第一に、基礎年金を全額税方式にすれば、さらに●%、という言い方がおかしい。全額税方式というのは、これまで私たちが払ってきた国民年金保険料か、厚生年金・共済年金の1階建て部分の保険料がタダになるのだから、その分の相殺があって、結果はプラスマイナスゼロである。消費税だけが増えるような宣伝はインチキではないかと思う。むしろ人頭税的な国民年金保険料の逆進性が緩和される効果すらある。 第二に、なぜ増税の対象が消費税だけなのか、問題である。基礎年金の全額税方式であれば、厚生年