「餃子(ギョーザ)の王将」社長射殺事件から19日で丸2年。大東隆行(おおひがしたかゆき)さん(当時72)が凶弾に倒れた現場で見つかった物証から、暴力団関係者の存在が浮上した。事件は企業トップを狙った「組織的なテロ」の様相が強まり、捜査は解明に向けて新たな局面に入った。 2013年12月19日。小雨がぱらつく、夜明け前の住宅街。午前5時45分ごろ、京都市山科区の王将フードサービス本社の駐車場に、大東さんが自宅から運転してきた左ハンドルの黒い車が滑り込んだ。会社前の掃除が朝の日課だった。 近くの防犯カメラが、隣の倉庫棟の通路から近寄る人影をとらえていた。その直後、大東さんは4発の銃弾を胸と腹に浴びて倒れる。数秒後、人影は再び通路の暗闇へ。オートバイのヘッドライトらしき光が突然輝き、東へ走り去った。 事件直後、京都府警は何者かが潜んでいた通路で、たばこの吸い殻を採取。現場周辺には十数本が落ちてい