新型コロナウイルスのPCR検査で一度は陰性と判定された医療機関の職員や患者が、その後の検査で陽性となって院内感染が広がるケースが全国で相次いでいる。厚生労働省によると、感染していても検査で陽性反応が出るのは7割程度とされ、特にウイルス量の少ない感染初期の捕捉は難しいという。厚労省は、陽性者と接触するなどの感染リスクがあれば自宅待機を求めるが、陰性の職員がそのまま業務にあたるケースも少なくない。人手が不足する医療機関では難しい対応を迫られている。(興膳邦央、坂田元司) 【動画】これは便利…買い物かごの自動除菌装置が登場 福岡県田川市の見立病院は9月下旬までの約1か月で、職員や患者計30人の感染が判明。県はクラスター(感染集団)と判断した。 最初の感染者が確認されたのは8月29日。県は、病院職員や患者ら約200人を対象にPCR検査を実施し、9月1日までに職員1人と患者5人の感染を把握した。陰性