●はじめに 最近のToshiや貴の花の「洗脳問題」で、あれは洗脳といっていいのかとジャーナリストから質問されることがあります。私の答えは、Yesです。「洗脳的」という言い方がより望ましいと思いますが、起きている出来事の重要性を伝える意味では、はっきり「洗脳」といってしまって差し支えないでしょう。 まず、この問題を考えるにあたって、概念の定義とはどういうことかということから入りましょう。ある概念(知識)がなんぞやを研究する分野をオントロジー(ontology、存在論)といいます。現代哲学においては、オントロジーは、特に人工知能に知識を表現するという必要性からも、大きく発展しています。例えば私の流派(material representationalist 物質論的表象主義)では、概念の上下関係は、包摂半順序(subsumption partial order)という情報内容の上下