画像認識の応用が広がっている。画像は人工知能(AI)技術の中でも先行して実用化が進む。米グーグルやインテルなどの提供品に加えて、オープンソースを含めると有料無料の認識AIモジュールが広く提供されている。そのため認識機能だけでは差別化しにくく、データの収集や再学習の仕組みをビジネスモデルに深く組み込む必要がある。AIベンチャーなどの開発動向を追った。(取材・小寺貴之) コスト抑制・人不足に対応 「データを大量に集めて大きなモデルに学習させればいいわけではない。精通した者が用意すれば少ないデータと小さなモデルで精度をだせる」とトリプルアイズ(東京都千代田区)の森里直博イノベーション部担当部長は強調する。データ量やモデルの大きさはAIの開発コストに直結する。同社は飲食店や小売店などで来店客を数える画像認識AIを提供する。来店客の顔を撮り、年齢や性別を推定する。表情から感情、来店頻度からリピター率