3月23日、浦和レッズ対清水エスパルスの一戦は、Jリーグ史上初となる「無観客試合」として開催されました。埼玉スタジアム2002(6万3700人収容)の客席は空っぽで、周辺での応援も禁止。観戦の機会を奪われたサポーターたち、異様な静けさの中で戦わざるをえなかった選手たち、双方にとってつらい経験となったことは言うまでもありません。 経済的な視点で考えると、今回の無観客試合はクラブ(主催者である浦和レッズ)の財政にとっても極めて大きな打撃でした。「スポーツのお値段」第6回では、その詳細を分析・評価していきたいと思います。種々のデータについては、Jリーグクラブの経営経験者に助言を求めました。 本来手にできるはずだった収益は、約1億円。 浦和は、本来手にできるはずだった収益を、無観客となったことでごっそりその機会ごと失いました。これが第1のインパクトです。 まずはチケット収入。この試合の前売りチケッ