キャリアの断絶、シングルマザー、非正規低賃金労働……女性が貧困に陥るすべての原因を背負ってしまったともいえるのが飯田由紀さん(仮名・45歳)だ。生活保護を受けながら、築40年の都内のアパートで一人暮らしをする彼女に話を聞いた。 「生まれ育った青森の短大を出て、しばらくは保険会社の営業として働いていました。でも、過干渉の両親との折り合いが悪く、当時付き合っていた男性の東京転勤に合わせて仕事も辞めて逃げるように上京し、結婚。娘にも恵まれ、10年は結婚生活を続けたのですが、女ぐせが悪く家にも帰ってこない夫に耐えられず、30歳で娘を連れて離婚しました」 ここから飯田さんの貧困人生が始まる。 「小学生の娘を育てながら、タリーズでアルバイトとして5年間働きました。10年間働いていなかったし、雇ってもらえるところもなかったから仕方ないんですが、子育てもあってフルタイムで働けず、月収は10万円。生活は厳し
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