黒いリクルートスーツに身を包んだ学生が街中に溢れる季節が今年もやってきた。経団連(日本経済団体連合会)の取り決めで、「後ろ倒し元年」と呼ばれるように就職活動の時期が従来から3~4カ月繰り下がったことにより、6月の今この時期が就活の実質的なピークとなっている。 就活生の多くが気にしているのが、「学歴フィルター」だ。新卒採用をしている企業が特定の大学以外の学生を、事実上選考の対象から外すというもの。その存在自体は就活生の間で周知の事実ではあるが、基準は企業によって異なり、実態はなかなかつかめない。学生は戦々恐々とするほかないのである。 法政よりも慶応を優先? 現在法政大学に通う4年生のAさんは「MARCHの中で法政は評価が低めというのが学生の認識。超大手企業の内定はそもそも期待していない」と話す。関東以外の人にとっては耳慣れないかもしれないが、「MARCH」とは首都圏の有名私立大学5校を指した