――洋服生地を使った着物のお店って斬新ですよね。はじめられたきっかけは何だったのでしょう? 何かのお店を開きたいっていう思いは大学生のときからありました。大学時代は京都の喫茶店や雑貨店を巡るのが好きでした。お店で出会ったことがきっかで仲良くなったり、お店に人が集まってコミュニティができたりしている様子を見て素敵だなと思って、私も何かのお店をやりたいと思っていました。 ――お店を開くという思いが先にあったのですね。 そうですね。将来お店をやることを念頭に大学卒業後は京都の生地専門店に就職しました。そこで仕入れから販売など商売のことを学びました。その会社では、生地を販売する目的で色々な仕上がり見本を作るのですが、もともと好きだった着物をサンプルとして作りました。それを展示していたら販売品でないのに欲しいというお客さまもいるくらい好評でした。これは商売にできるかなと思ったのがきっかけです。