歴史的武将の肖像画の座り方はどれも胡坐で正座ではありません。 日本人の正しい座り方は正座と思われていますが、少なくとも明治以前はそうではありませんでした。 ところで怒られたら正座させられるという経験をした人は多いのではないでしょうか?これが本来の正座のあり方で、時代劇でも罪人がお代官様の前に正座させられるシーンがありますが、こちらの方が本来のようです。 仏像で数点ですが正座をしたものがあります。おそらく姿勢は正されますが、足の痺れに耐えながら、心を静める修行のような意図で行われていたと想像されます。 今の正座が「正座」として定義されたのは1941年。昭和16年当時の文部省は、国民が心得るべき作法として発表しました。 1941年といえば真珠湾攻撃を行った年、第二次世界大戦参戦のときです。 「正座」の普及は罪人の座り方を国民に押し付け、つらい修行のような軍国主義を推し進めようとする意図があった