以前のブログ「貨幣についての誤解がデフレを長期化させた、国の借金を減らすことは間違っている」でお伝えした「現代貨幣理論」を導き出したL・ランダル・レイの師匠である、ハイマン・ミンスキーの「金融不安定性仮説」について、今回は書いてみたいと思います。 金融不安定性仮説 金融不安定性仮説とは、「資本主義というシステムは、繁栄によって安定化するのではなく、むしろ脆弱化するのであり、好景気が金融危機の危険性を高める」という理論です。 つまり、好景気のときは、このまま景気がいいままだという安心によって、借金をしてでも金融資産を買うことを始めます。しかし、一旦その景気が冷え込むと途端に借金をしていた上に、損益が出るため、一斉に金融資産を売り始め、借金を返し出します。つまりは、消費をしなくなります。 それにより、さらに景気が冷え込んでしまい、金融に打撃を与えることになるということです。 このように、好景気