映画『ヘイトフル・エイト』より ©Copyright MMXV Visiona Romantica, Inc. All rights reserved. インディーズで映画を撮り始めた監督ならいつかはタランティーノのように好き勝手に映画を撮ってみたいと思うだろう。『ジャンゴ 繋がれざる者』では114億円(1億ドル)をかけたので、今度1セットの舞台で予算も少なく撮影しようと作り始めた『ヘイトフル・エイト』、それでも結局50億円(4400万ドル)かかったという。ああ、日本映画と比べるとため息しか出ない数字である。 世界の撮影現場や映画館では絶滅種となった70ミリで撮影し、70ミリのプリントに焼き、70ミリで映写する映画館が100館に及び、その為に70ミリ上映の経験のある映写技師を雇用するという、撮影から上映まで、映画オタクの壮大なプロジェクトだ。残念ながら日本にはフィルムセンターに70ミリ映写