15歳で史上最年少でオーストラリア代表選手となって以来、数々の栄光を手にし、プールを沸かせた類まれなる天才スイマー、イアンソープ。彼の輝かしい実績を知らない日本人はおそらくほとんどいないだろう。だが、彼がスイムスーツを脱ぎ、“金メダルをとることより尊い”と信じて行っている活動を知っている人は少ないかもしれない。 偉大なるスイマーの出身国オーストラリア、いわゆる先進国と言われオリンピックも開催された大国に、彼が思いを寄せる地域がある。若くして世界を制したスイマーは、今ここで原住民アボリジニのコミュニテイのために奉仕活動をしている。オーストラリアの一般的な国民の生活とはかけ離れ、貧困や病気に苦しむアボリジニの子どもたちが教育を受けられるよう、10年ほど前、若干18歳にしてFountain For Youth というNPOを立ち上げた。 昨年7月にロンドンで開催されたBeyond Sport