第9章 ニュー・ウェイヴ~ニュー・ロマンティックスへ 1.ロンドン・パンクの後始末 イギリスでのパンクは、国内の社会情勢(不況)を背景に、うさばらしのはけ口にもなり、他のロックを一掃してしまうぐらいの大ブームを巻き起こした。それはアメリカでのパンクとは比較にならないほどの影響力を持ち、英国内では、ファッション、アート、映画、ライフ・スタイルなどに至るまで、すべてを変えつくした。 しかし、その実体は初期衝動的な破壊と叫びしかなく、自らそれを悟った元セックス・ピストルズのジョン・ライドン(ジョニー・ロットンから改名)は、PIL(パブリック・イメージ・リミテッド)を結成し、新たな実験的サウンド・スタイルを全面に打ち出した。そのスタイルとは、知的で観念的な詩、レゲエやダブの導入、リズムの重視など、ニュー・ウェイヴの特徴ともなるものであった。(右ジャケットはPILのメタル・ボックス) 2.ニュー・ウ
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