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  • 「甲賀忍法帖」山田風太郎 著

    鬼才・山田風太郎の忍法帖シリーズ第一作「甲賀忍法帖」を読んだ。山田風太郎作品はこれまで未読で、子供の頃に観た「伊賀忍法帖」「魔界転生」の映画のエロティックでおどろおどろしくも息をつかせぬ超展開の印象が強かったが、あらためて「甲賀忍法帖」を読んでみると、子供の頃に衝撃を受けた映像体験と同様の異形の面白さを作から受けて、夢中で読むことが出来た。 お話は非常にシンプルである。時は慶長十九年、三代将軍を竹千代にするか国千代にするか悩んだ徳川家康は、かねてから四百年の長きに渡り争い、服部半蔵の仲裁によて停戦状態にある伊賀と甲賀の忍者一族同士をそれぞれ竹千代方と国千代方に割り当てて戦わせ、勝った方を後継者とすることにした。かくして、人智を超えた忍者バトルがはじまる、というものだ。 凄いのは、その忍者バトルの奇想天外さである。登場する忍者の使う忍法は、手裏剣とか水遁の術とかいったものではない。敵の血を

    「甲賀忍法帖」山田風太郎 著
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