セッションの冒頭、Linda Risingはとてもゆったりとしたきれいな、わかりやすい英語で話し始めた。 「このセッションではとても嫌な、聞いててつらくなるような話をします。ですから、途中で嫌になったり、気分が悪くなったりしたら、退出されてもかまいません。無理はしないでくださいね。」 「ですが、セッションの途中から、事態は好転します。最後まで聞いてもらえれば、ハッピーエンドが待っていることを約束します。」 半分ジョークのようだが、とても聴衆のことを気にかけていることがわかった。(一方で、セッションの中身は本当につらいところがあった。それをセッションの題材に取り上げて、冷静に、必要なことをちゃんと伝えるところも、Lindaの素晴らしいところだ。) 内容は、心理学や認知科学の見地から、人間の「偏見」というものがいかに深く、強力な作用を及ぼし、そして避けがたいものであることを昔の実験を中心に解説