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ブックマーク / ebravo.jp (6)

  • 2025年版 ショスタコーヴィチのトリセツ【没後50年特集】

    文:林昌英 ショスタコーヴィチは“ムズカシイ”?――そんなことはありません 「20世紀ソヴィエトを代表する大作曲家、ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906〜1975)」 筆者はショスタコーヴィチについて書くときはだいたい、このような一文から始めます。 しばらく前までは、「少年時代から才能を発揮した天才だったが、スターリン以降のソヴィエト当局の批判や圧力に翻弄された作曲家…」「しかし、表面的にはわかりやすい楽曲を作って当局に従っているように見せながら、批判的な裏のメッセージを巧みに込めるという二重言語を駆使して、体制の矛盾や理不尽さを音楽で告発してきた…」といった説明もセットになっていたと思います。 こういう認識は、裏を返せば、ソヴィエト連邦のことを知らなければ、そしてソ連時代の演奏を知らなければショスタコーヴィチは理解できない、という考え方にもつながります。「ショスタコは苦手で…」とい

    2025年版 ショスタコーヴィチのトリセツ【没後50年特集】
  • 2024年のマイ・ベスト公演(オペラ編)/音楽ライター・井内美香

    2024年も残りわずか。自然災害、記録的な猛暑、物価高騰、国内外の政治情勢の変化⋯ 今年は元日から大きな出来事が続いた激動の一年。音楽界では、名門オーケストラや歌劇場の来日公演、若手アーティストの躍進が目覚ましく、一方で、小澤征爾氏の逝去、井上道義マエストロのラストイヤー、そして首都圏の劇場不足問題など、「現在」そして「これから」を考える年だったように感じます。 そんな一年をふりかえって、評論家3名に印象に残った、あるいは、重要と思う公演をそれぞれの目線で選んでいただきました。2024年は、オーケストラ、オペラ、ピアノの3つのジャンルでお届けします。初回は、音楽ライターの井内美香さんによる、オペラ公演を中心としたふりかえりです。 ▶2024年のマイ・ベスト公演(オーケストラ編)/音楽ジャーナリスト・飯尾洋一 ▶2024年のマイ・ベスト公演(ピアノ編)/音楽評論家・青澤隆明 文:井内美香 2

    2024年のマイ・ベスト公演(オペラ編)/音楽ライター・井内美香
  • 2024年のマイ・ベスト公演(オーケストラ編)/音楽ジャーナリスト・飯尾洋一

    マイ・ベスト公演(オペラ編)マイ・ベスト公演(ピアノ編) 文:飯尾洋一 2024年のオーケストラ公演で、もっとも感銘深かった公演を挙げるのは簡単だ。迷うことなく、サイモン・ラトル指揮バイエルン放送交響楽団と即答できる。ブルックナーの交響曲第9番他のプログラムで聴いた重厚でありながら解像度の高いサウンドは、オーケストラ芸術の最高峰にある。ラトルの一挙手一投足にオーケストラが鋭敏に反応する一体感も印象的。ラトルがやりたいことを思うがままにできているという開放感があった。このオーケストラのクオリティの高さは以前からよく知られるところではあるが、ラトルを首席指揮者に迎えて新たな時代が到来した感がある。「北のベルリン・フィル、南のバイエルン放送響」で南北両横綱という番付が一瞬頭に浮かんだが、横綱は東西か。 サイモン・ラトル指揮 バイエルン放送交響楽団 (c)Naoya Ikegami (c)Naoy

    2024年のマイ・ベスト公演(オーケストラ編)/音楽ジャーナリスト・飯尾洋一
  • 没後100年、プッチーニのオペラを観よう!

    指揮者、演出家、キャスト、オーケストラ、合唱団、舞台スタッフ…クラシック音楽の中でもひときわ多くの人がかかわり、一夜の夢の世界を創り上げる“オペラ”。中には敷居の高さを感じ、あまり触れたことがない…というクラシック・ファンの方もいるのではないでしょうか。 この記事ではそんな皆さまに向け、オペラ・キュレーターの井内美香さんが、今年没後100年を迎えるジャコモ・プッチーニ(1858~1924)に焦点をあて、その生涯、そして彼が残したオペラ作品の魅力をご紹介。井内さん一押しの動画もあわせて掲載しているので、記事を読んで気になった作品を“つまみい”することができます。また、文の後には2024年に日で上演されるプッチーニ作品の公演情報を掲載。生でしか味わえないオペラの迫力や感情の高まりを体感しに、ぜひ実際の公演に足を運んでみてください! 文:井内美香 ジャコモ・プッチーニはイタリア・オペラでも

    没後100年、プッチーニのオペラを観よう!
  • 第91回日本音楽コンクール 結果発表

    今年91回目を迎えた日音楽コンクールの選が、10月22日から26日にかけて東京オペラシティ コンサートホールで行われ、各部門の入賞者が発表された。 22日に行われたピアノ部門では、小嶋早恵および坂口由侑が第1位を分け合い、坂口は併せて岩谷賞も受賞した。小嶋は大阪府出身。東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を首席で卒業し、現在は同大学院音楽研究科修士課程1年に在籍している。新日フィル、藝大フィルハーモニア管と共演経験がある。 坂口は2001年生まれ、千葉県出身。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て現在、桐朋学園大学音楽学部3年に在学中。「サントリーホール チェンバーミュージックガーデン 2019」でヴァイオリンの服部百音、チェロの奥泉貴圭と共演するなど室内楽でも精力的に活動している。 23日に行われたヴァイオリン部門では、渡邊紗蘭が第1位となった。渡邊は、3歳よりヴァイオリンを始め

    第91回日本音楽コンクール 結果発表
  • ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで前田妃奈が優勝

    10月7日から21日にかけて、ポーランド西部のポズナンで開催された第16回ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで、前田妃奈が優勝した。 第1位 前田妃奈(日) 第2位 Meruert Karmenova(カザフスタン) 第3位 Qingzhu Weng(中国) 1935年の第1回開催以来、5年に一度開催されているこのコンクールは、ヴィエニャフスキの生誕100年を記念して創設。16回目となる今回は2021年からの延期を経ての実施となり、34名が参加。審査委員長は、関西フィルハーモニー管弦楽団音楽監督として日でもおなじみのオーギュスタン・デュメイが務めた。 現地時間20日に行われたファイナルには6名が進出し、前田はウカシュ・ボロヴィチ指揮、ポズナン・フィルハーモニー管弦楽団との共演で、ヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第2番、ブラームスのヴァイオリン協奏曲を演奏。これまで日人では

    ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで前田妃奈が優勝
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