音を直接「視る」ことはできないが、18世紀のエルンスト・クラドニが考えた装置を使えば、音の振動の様子を図形に表すことができる。 この「クラドニ図形」と呼ばれる模様を作り出す実験は、金属のプレートに細かい砂をまくだけ。あとはそこに適当な周波数の音を与えて共鳴させる。危険で大掛かりな実験装置は必要ない。クラドニ自身はバイオリンなどの弦楽器の弓を使って、プレートを振動させたが、現代では周波数発生装置を用いる。そのため、幅広い周波数の振動を自由に与えることができる。 ある特定の周波数の「音」によってプレートが振動すると、プレート上の各位置で、共鳴し合ったり、干渉し合ったりして、固有の交点と頂点を持つ模様が浮かび上がってくる。