【ワシントン=大木聖馬】米国のコーツ国家情報長官は29日、米上院情報特別委員会の公聴会に出席し、北朝鮮の核問題について、「現時点の評価では、北朝鮮は大量破壊兵器を保持しようとしており、核兵器や製造能力を完全には放棄しそうにない」と述べ、非核化に否定的な見方を示した。 コーツ氏は、北朝鮮が核を放棄しない理由として、「(北朝鮮の)指導者が核兵器は体制の存続に欠かせないと究極的に考えているためだ」と述べた。 コーツ氏はまた、米国が直面している「4大脅威」として、中国、ロシア、北朝鮮、イランを挙げ、「モスクワと北京の関係は、この数十年間で最も緊密になっている」と述べ、中露の接近に強い危機感を示した。 コーツ氏は委員会に提出した報告書の中で、中露がそれぞれの周辺地域を中心に世界中で政治・経済面での影響力を行使し、国際秩序や地域の安全保障の力学を変えようとしていると指摘し、「(中露)関係は今後数年でさ