経済産業省と農水省は、人工的な光と温湿度管理によって通常の10倍、20倍もの増産が可能な植物工場の普及を図るため、補助金制度を創設することを決めた。許認可の煩雑さや企業が参入する際の障壁なども、農地法の改正などを視野に解消を目指す。食料自給率の向上や食品の安全性向上、地域の活性化にもつなげたい考えで、両省は2009年1月から共同の検討チームを作り、3月末にも普及に向けた報告書をまとめる。 ≪レタス年20回収穫≫ 植物工場はガラス張りの施設や建物内で温湿度や光、養液など、植物の成長に必要な条件を最適化して生産量の最大化を目指す仕組み。光や温湿度などを完全に制御する場合、工場のような建物のなかに栽培用の壁面を立てかけたり、何段もの容器を重ねたりして栽培する。 工場内では成長スピードが通常の2〜4倍になるうえ、季節変化にも影響されない。多くは養液などを利用した水耕栽培のため農薬も不要