経営不振に陥っているパイオニアが、香港の投資ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアから資金調達することが明らかになった。9月下旬に訪れる借金返済期限を守れるかどうかが焦点になっていたが、ひとまずベアリングからの資金でしのぐ格好。だが経営再建に向けた抜本的解決には程遠い。まだ危機が去ったとは言えない。 焦点となっていたのは9月末に返済期限を迎える130億円強のシンジケートローン(協調融資)。経営不振が続き手元資金が枯渇しているパイオニアは、三菱UFJ銀行が取りまとめ役になり11行が参加しているこの協調融資の返済が厳しい状況に追い込まれていた。仮にこのままデフォルトした場合、銀行とのADR(裁判外の紛争解決)手続きに移行したうえ、最悪の場合は民事再生法などの法的整理に追い込まれる可能性すらあった。 今回、パイオニアは200億円以上をベアリングからローンの形で借り入れることで合意