アニメやファッションなどの日本発信文化産業を海外に売り込む政府の戦略「クールジャパン」。 つい先日、野田佳彦首相によってそのロゴが選ばれましたね。 ユニクロのロゴで有名な佐藤可士和によってデザインされたそのロゴは、日の丸がスライド移動しているようなデザインです。すでに多くの人に指摘されていますけれど、1993年にデザインされた日本オリンピック委員会のエンブレムに酷似しています。 問題なのは酷似しているということでしょうか。 僕はそれよりも、こういう「造形性の低い」デザインの発想そのものが、これほど前からずっと変わっていないということのほうが問題だと思います。 クールジャパンという言葉は、90年代初頭に使われた「クール・ブリタニア」が語源です。この「クールジャパン」戦略は、国の文化を「クール」と表現するその90年代的な感覚を、このロゴとともにいまなお引きずっているという証左ではないでしょうか
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