2016 - 02 - 06 日本軍の諜報戦:ニ・二六事件の「ジミー」と対米スパイ「ラットランド」 第二次世界大戦までの日本の諜報活動や防諜活動に関しては、終戦前後に多くの資料が焼却されていないため詳細が分かっていない部分が多いが、当時の回顧録や近年になって公開されたアメリカやイギリスの情報機関の資料などによって明らかになった部分もある。 日本を巡る諜報事件としては、ソ連のスパイ・ゾルゲが日本政府関係者や新聞記者と接触して御前会議の「帝国国策遂行要領」などを入手し、日本がソ連攻撃ではなくアメリカ・イギリス・オランダの支配する南方に向かう予定であることをソ連政府に報告していたゾルゲ事件が有名だけど、今回はあまり知られていない「ジミー」と「ラットランド」を取り上げる。 ニ・二六事件で憲兵隊が発見した手紙 1936年に二・二六事件が起きた時、東京に戒厳令が敷かれて憲兵隊は通信に関する一斉検閲を実