1984年の『諸君!』を読む 「デマだ」という主張そのものが「デマ」であるケースを、現在ではよく見かける。 このようなデマのうち、一番ネット上で多く見かけるのは「朝日新聞はデマ新聞」のような意見だろう。左派・リベラルだと思われたメディアがネガティヴな報道を行うと「デマ」「捏造」と決めつける人々がたくさん現れるのは、日々のネット上の当たり前の風景になっている。 たとえば森友学園問題のときに、「朝日新聞はデマ新聞」だと主張し、捏造だと主張し続けている人々がたくさんいたことは記憶に新しいだろう。 その中に、普段放射性物質に関するデマを糾弾している科学者も含まれているのを見て、暗澹たる思いに囚われたことをよく覚えている。後に朝日新聞が様々な証拠を公表し、調査が進んでいくにつれて、それがデマではなかったことが明らかになっていると思う(嘘をつき書類を捏造していたのは、財務省などの側であった)。 これは