ボードゲームで振り返る,東西ドイツの半世紀。統一25周年記念のゲームコレクション展示に,ゲーマーの魂を見た ライター:徳岡正肇 カメラマン:田井中純平 今や世界的な広がりを見せているドイツゲームだが,その爆発的な拡散のきっかけには,1995年の「カタンの開拓者たち」(以下,カタン)であることは論をまたない。しかし「カタン」以前については,あまり知られていないのが現状だ。 単に95年以前という話なら,もちろん競りゲームの傑作である「モダンアート」(Reiner Knizia,1992年)もそうであるし,Klaus Teuber氏自身も1988年に「バルバロッサ」という粘土を使った傑作ゲームを発表している。でもそれ以前は? 親から子,子から孫へと受け継がれてきたドイツのボードゲーム文化は,決してここ20年ほどものではないはずだ。 今回のSPIEL’15では,ドイツ統一25周年を記念した,東西ド