全国屈指の夏の暑さで知られる岐阜県で、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の防疫措置にあたる作業員の熱中症対策が課題になっている。県は、高温の中での重労働を減らしたり、1回の作業時間を短くしたりするなどの対応を始めている。 5月下旬、豚コレラの感染が確認された岐阜県山県市の養豚場で、防護服姿の作業員らが豚の殺処分を進めていた。感染拡大を防ぐため施設から少し離れていた報道陣の取材場所からも、埋却にあたる作業員がペットボトルを手にしている姿を確認できた。 この日、山県市に近い岐阜市の最高気温は33・5度。午後5時でも31度を超えていた。県によると養豚場内では、作業員らが熱中症指数計を確かめながら作業したという。 岐阜県は国内歴代最高気温の上位五つのうち三つを占め、昨夏は下呂市金山町と美濃市で国内歴代最高気温まであと0・1度に迫る41・0度を記録した。 国内で26年ぶりとなる豚コレラが岐阜市で発生した