新宿にて。ラッセ・ハルストレム新作。たくさんの女性たちと、腰が抜けるほど性行為をするのが、なによりだいすきな淫猥男、カサノバ。朝から晩まで、いっときも休むことなく、あらゆる女性を誘惑し、ひたすら交わっている。ああ、いいなあ、性交は。もっと性行為がしたいよ。させておくれよ、合体。やりたいんだよ、あれをさあ。そして、琵琶湖を満たすほどの精液を放出する絶倫男、カサノバに、ついに教会から裁きがおりる。おまえのその、暴れん棒将軍を、どうしてくれようか。こらっ。 しかしこれは、「自由に生きる人たちを許せない、不自由な人たち」という、ラッセ・ハルストレムが得意とするテーマであることが、映画の途中でわかってくる。世の中には、のびのびと自由に生きる人たちがいる。特に性愛の場面ではその傾向がはっきりとあらわれる。自由な人はどこまでも自由に、ゆたかな性愛をたのしみ、愛する女性とコミュニケーションを取り、性行為を