──本誌でも昔からたびたび取り上げてきた裏原宿ファッション。しかし昨年から今年にかけて、いよいよ終焉を迎えたとの話が聞こえてくる。そこで、裏原のオモテとウラの両面から、現況を考察した。 (絵/河合寛) 90年代初頭に原宿の片隅で産声を上げ、あっという間に若者中心の巨大なファッションビジネスとなった「裏原宿(裏原)系」という文化。しかし、00年代中盤に入るとその勢いは徐々に失速し、数多くのブランドがひっそりと姿を消していった。11年には裏原系最大のブランド、ア・ベイシング・エイプが香港を中心にセレクトショップを運営するアパレル企業ITに売却された。10年8月末の段階で、エイプを展開する株式会社ノーウェアでは約40億円の負債があったと公表されている。13年2月には後発組だったブランド、スワッガー(デザイナーは、日本のヒップホップグループ・シャカゾンビのオオスミタケシ)を運営する会社が負債5億4