2015年9月10日(木)、北関東・東北を襲った記録的大雨により鬼怒川の堤防が決壊し、大規模な洪水が発生しました。街が沈み家が流されるなか、多数の住民が孤立。水上および空から、被災者の救助作戦が行われました。テレビニュースにおいて警察、消防、海上保安庁、そして自衛隊のヘリコプターから、「ホイストケーブル」で釣り上げられる被災者の様子を見た人は少なくないと思います。 ヘリコプターは、空中を航行することによる地形を選ばない高速性能が最大の特徴です。今回のように道路が完全に水没した場合においても、迅速な救助を可能とします。 しかしその一方で悪天候(特に風)や夜間、視界不良における活動が難しいという欠点も有しており、状況次第では救助に出動できないことも少なくありません。たとえば1985(昭和60)年の日本航空123便ジャンボジェット墜落事故においては、19時に事故が発生したため、ヘリコプターに