*この物語は、小説「小野寺の弟・小野寺の姉」のアナザーストーリー 傍目には奇妙で不恰好に写るが、独特の距離感で不器用に思いやり、労わりあっている姉弟、それが小野寺の弟・小野寺の姉。 小野寺より子(片桐はいり)と小野寺進(向井理)は、木造一軒家に二人だけで住んでいる。姉弟揃って、それなりの年齢にも拘わらず未だ独身。だからそれなりの悩みも抱えているのだが、互いに相手を気遣い、そんなそぶりは見せない。なんだかいい関係なのだ。しかし、ある日、些細なことから二人は喧嘩をしてしまう。進は「自分に非はない」と思いつつも、朝食を一品減らすなど姑息な攻め方をしてくる姉に根負けし、形だけでも詫びようと決意する。でも直接謝るのは癪に障る。そこで、姉の好きなラジオ番組にメッセージを投稿し読み上げてもらうことに。だが、待ちに待ったオンエア当日、なんと家に自主映画の撮影隊がやってきてしまう。「古い家の作りを気に入った