テレビやラジオなどで使用される音楽の著作権管理事業で、一括して使用料を徴収する仕組みが新規事業者の参入を妨害しているとして、公正取引委員会が日本音楽著作権協会(JASRAC、東京)に独禁法違反(私的独占)で排除措置命令を出す方針を固め、事前通知していたことが7日、分かった。 関係者によると、JASRACはNHKや民放などの放送局と曲の使用頻度に関係なく放送事業収入の1・5%を使用料として受け取る「包括利用許諾契約」を締結している。 この契約で放送局は、圧倒的シェアを占めるJASRACの曲が使い放題となる一方、他の事業者が管理する曲を使うと追加支出が必要になる。 公取委はJASRACの使用料徴収の仕組みが他事業者の参入を妨げていると判断。実際の使用頻度に応じて徴収する方法に改めるなどして独占状態を解消するよう求めるとみられる。