「あのような経験は初めて。同僚の先生たちは『あなたが悪いわけじゃないんだから、気にしないで、お産に集中して』とやさしく言ってくれたけれど、私が産休に入って以降、同僚たちは授業のコマ数もテスト採点の量も大幅に増え、本当に大変そうだった。申し訳ない……」 熊本県内の公立中学校で社会科を教える30代女性の教員はそう話し、同僚たちの苦労をしのんだ。女性が妊娠したのは2020年の春。すぐに学校に伝え、10月から産休に入ることを告げた。 地元の教育委員会が代わりとなる非正規教員を探し始めたが、産休に入る1カ月前の9月になっても代わりは来なかった。「このまま産休に入っていいんだろうかと心配しているうちに、10月が来てしまった」(女性)。 図書室で2クラス同時に授業 女性が産休で抜けた後、担当授業はほかの社会科教員で分担することになったが、それだけではカバーできず、教頭が現場に戻ることになった。それも、2
![「82歳の講師」が教壇に立つ深刻すぎる教員不足](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/faab6f1b594a1f36990142044d1f14db0bc608f7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fd%2F1%2F1200w%2Fimg_d195f4d17fb1fbd27bdde3987d6d9ded153953.jpg)