収集したマンガのリストを整理してみると、意外なものが浮かび上がってくることがある。 積極的に聴覚障害者を描いているマンガ家として山本おさむ・軽部潤子がいる事は、聴覚障害者問題に関わり、かつマンガを読む人なら知っている方が多いだろう。しかし、これに並んで本宮ひろ志をあげると、驚かれると思う。 本宮ひろ志の作風は硬派・暴力といったイメージが強く、下品と嫌う向きもある。以前、少年誌に連載していた当時の代表作が「男一匹ガキ大将」「硬派銀次郎」と、タイトルからして硬派だったしケンカの描写も多かった。現在は活動が青年誌に移っており、「サラリーマン金太郎」というヒットを出している。これも主人公が元暴走族連合の頭という設定だ。 娯楽作品としてマンガを描くマンガ家であり、障害者をテーマにするとはとても見えない。が、ろう者を出したマンガがいくつもある。こちらで把握している範囲で四編、これを紹介する。 作品紹