パッケージの導入に失敗する要因の多くは,カスタマイズを増やしてしまうところにある。しかしもっと奥深い要因がある。それは,顧客企業とパッケージを担ぐソフト・ベンダーとの間の役割分担だ。パッケージの特色を生かすための方策を一番知っているソフト・ベンダーは,顧客企業に対して的確なアドバイスをすることが重要な役割になる。通常のシステム開発よりももっと密接なコミュニケーションが顧客企業とソフト・ベンダーの間で必要だ。 本記事は日経コンピュータの連載をほぼそのまま再掲したものです。初出から数年が経過しており現在とは状況が異なる部分もありますが,この記事で焦点を当てたITマネジメントの本質は今でも変わりません。 製造業のO社で,システム部とソフト・ベンダーのやりとりが連日深夜まで続いている。半年前に導入を決めた新しい会計パッケージが,本番稼働してから 2カ月以上たっても正常に動かないからだ。担当者は修正
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