IPv4アドレスが枯渇に至ったことで、ネットワークのIPv6移行は本当に待ったなしの状態になった。では、果たしてネットワーク機器の対応はどうなっているのだろうか? ネットワーク最大手のシスコシステムズ(以下、シスコ)のIPv6対応について、担当の知識のおよぶ範囲まで突っ込んで聞いてみた。 10年に渡るIPv6対応の歴史をひもとく シスコのIPv6対応の歴史は古く、Cisco IOSでのプロトタイプが完成したのは1999年にまでさかのぼる。もちろんそれ以前のIETFのワーキンググループにおいても、メンバーの中心として標準化を進めていた。日本のIPv6開発の代表例であるKAMEプロジェクトの開始が1998年であることを考えると、IPv6サポートにおいては最古参の部類に入るだろう。当初は「Cisco 7200/3600」などのソフトウェアルーターでIPv6の実装を行ない、その後コアルーターの「C