※このnoteは、『0メートルの旅』という本に収録されています 手紙を書くのって照れる。それも「自分への手紙」となれば、なおさら照れる。自分の声の録音を聞いたり撮られた映像を見返したり、そういう時も結構恥ずかしいが、自分へ手紙を書くのはまた極上の照れがある。 僕は中学校の授業で自分への手紙を書いたことがあり、書き出した時点で早々と打ちのめされたのだが、その授業ではなんと手紙の内容を発表させられた。その時間はもはや「恥ずかしい」というよりは「今すぐ自爆したい」という感想しか出てこず、気分が悪くなって早退した。それ以来、自分への手紙というのはトラウマだ。 だから自分がもう一度手紙を書くなんて、いや、正確には書いたなんて、そのLINEを見るまでは思いも至らなかった。 同級生のLINEグループだった。そこには写真付きで「手紙が届いた」という報告が並び、それに対して「届いてよかった!」という返信がつ
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