迫る中国、加熱するミサイル競争 富山県作成の「環日本海・東アジア諸国図」【時事通信社】 中国大陸の上方に覆いかぶさるように位置する日本列島―。東京・市ケ谷の防衛省庁舎内を歩くと、至る所でこんな「逆さ地図」が目に入る。これを見ると、太平洋進出をうかがう中国と、その行く手を阻む日本との地理的関係、それに伴う安全保障環境の厳しさを実感せざるを得ない。日本と同盟関係にある米国は、急速な経済発展と軍備増強を進める中国への対決姿勢を強め、かねて取り沙汰される地上発射型ミサイルの日本配備も現実味を帯びつつある。近い将来、日本列島は「ミサイル要塞(ようさい)」のようになるのだろうか。(時事通信政治部 梅崎勇介) 中ロのスコープ 取材で防衛省幹部の部屋を訪ねると、朝鮮半島や中東ホルムズ海峡の地図と並んで、北東アジア地域を反対方向から眺めた「逆さ地図」が飾られていることに気付く。 もともとは富山県が作成したも