”一度生まれた者は、もう逃げも隠れも出来ない” 日本ではあまり知られていないかもしれない。イタリアのマルコ・ジョルダーナ監督の『13歳の夏に僕は生まれた』。 同監督の2005年の作品『輝ける青春』では、ある家族を主軸にし、1960年代から現在までの時間の軌跡を辿りながら、イタリアの美しい風景や時代の描写とともに、若さの、人生そのものの輝きが存分に描かれていた。 魅力的な様々な登場人物たちそれぞれの苦悩と喜び、出逢いや別れ、人生のテーマなど、6時間という長編にもかかわらず、私にとっては全く飽きる部分の無い充実した内容だった。 その監督の作品ということで、ずっと観たいと思っていたので、今回もそのイメージを初めは期待しながら観ていた。 しかし、この作品は、それとはまったく違うタイプの印象を残した。 この映画には答えは無いし、映画を見た後の心地よい充実感?のようなものもない。 しかし非常に考えさせ
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