ハレルヤ! (新潮文庫) 作者:重松 清新潮社Amazon 「新潮文庫の100冊2021」全冊読破キャンペーン97冊目。 学生時代にバンドを組んでいた5人が、人生の後半を迎えてバンドの再結成に向けて動き出す・・・・・・というような話じゃなくて、安心した。本書で描かれているのは、人生の折り返し点に立った5人がつかのま交錯し、それぞれのステージで後半戦をはじめるさまなのだ。 「終章」に書かれた作者の独白のようなものを読むと、もともとは別の物語を構想していたのが、キヨシローこと忌野清志郎の死で全部ぶっ飛んでしまい、そこから始まった「何か」を書くことにした、と書かれている。 なるほど、確かにこの小説は、とても個人的で、思い入れが強いものになっている。熱量が高く、それが隠しきれないくらいになって噴き出している。さらに言えば、プロットを緻密に練った作品とは言いがたいのだが、だからといってまったく破綻せ
![【2774冊目】重松清『ハレルヤ!』 - 自治体職員の読書ノート](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f98cf85e14a8bcbce8787256c045568344ba24ec/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51GjMuQJ5PS._SL500_.jpg)