文 あさのますみ 誰かの「やめた」ことに焦点を当てるシリーズ企画「わたしがやめたこと」。今回は、声優・作家として活動するあさのますみ(@masumi_asano)さんに寄稿いただきました。 あさのさんがやめたことは、主に仕事にまつわる場面で「本当に好き」か考えること。 今就いている仕事にやりがいを感じるし、楽しいと思える瞬間もあるーーそんな方はきっと少なくないはずです。それでも「今の仕事のことが『本当に好き』か」と問われると自信を持って頷けるという人は多くはないのではないでしょうか。 狭き門とされる声優の職に就き、その約7年後には文章を書くことも仕事にしたあさのさんも、この「好き」という気持ちに複雑な感情を抱いていたのだそう。簡単には測れない「好き」の物差しに悩んだあさのさんの考えを変えるきっかけになったのは、同じく「好き」が原動力のように見えていた友人漫画家の一言だったそうです。 ***