服を見るのが好きです。 ぼくの父親は頑固一徹オヤジで「男がチャラチャラした格好なんかするもんじゃない」とずっと言われ続けて育ちました。 しかし同時に「二十歳までは親の責任」という信念も貫いた人で、成人式を迎えてからは家族や親族を巻き込むこと以外は何も口出ししなくなり(逆にここには今でも酸っぱいです)、以降ぼくはそれまでの反動から服を買いまくったり髪染めたり色々しました。 色々してきた結果、なんとなく自分の中に物差しができて、自分に似合うものに合わないものもなんとなく見えてきて、以後はその物差しに則ったオシャレを楽しむようになりました。 身ぎれいにするというのは、いいもんです。 ぼくみたいな、そんなに顔面偏差値高くない人間でも「それなり」に見えるようになります。 「人並み」ってのはそれだけで「自分は存在しててい」ていう自信に直結しますよね。 そういう鎧になるところも、服の好きなところです。