年明け早々、友人の一人から写真が届いた。そこに写っていたのは去年、区画整理のために家を立ち退くことになった写真家「中川さん(この人)」だった。 荒涼とした更地にたたずむ彼の姿からは今にも消えてしまいそうな危うさがあった。これは放ってはおけない、と思い話を聞きに行った。 (安藤昌教) ついになにもなくなっていた 一年ほど前、区画整理の対象となった地域につて「消えゆく街に暮らして」というタイトルの記事を書かせてもらった。沖縄で進む開発の現状を、この地域に暮らす一人の若者にスポットを当てて取り上げた記事だった。 その時話を聞いた彼から年明け早々に写真が届いたのだ。それが下の写真だ。