こんな僕でも中学時代は間違いなく幸福だった。学校なんて当然のように行かなかったし、同じ貧困団地住み仲間と朝までジャンクショップで立ち読みしたり、雀卓のある友人の家で麻雀をしたりした。それはとても幸せだった。 沖縄はヤンキーと一般生徒の境界が曖昧だ。特別マジメな生徒以外はどこかみんな不良っぽさを持っている。僕は家出趣味があって朝まで一緒に遊ぶ仲間を求めていたため、特に不真面目な友人が多かった。彼らは日常的に遊戯王カードや自転車を盗み、それを安値で売ったりして遊ぶ金を作っていた。時には先輩のバイクを盗んだのがバレてリンチされたりもしていた。それが沖縄のヤンキー中学生たちの青春。 アニメや漫画の話はほとんど通じなかったが、ゲーセンで格ゲーと麻雀、ガンダムのVSシリーズ……当時は連ザを通して、オタクとヤンキーが共闘し合うという謎の空間がゲームセンターに生まれたりもした。オタクが他校のヤンキーをKO