3.5Gモバイル・データ通信が企業ネットの新しい世界を切り開こうとしている。3.5Gとは第3.5世代携帯電話のこと。数Mビット/秒の「高速」な伝送速度を得られる技術である。この技術は,今や携帯電話端末のデータ通信だけではなく,ノート・パソコンなどをネットに接続する際のモバイル・データ通信用途などで活用が進んでいる。しかも月数千円程度の「定額」料金で使えるようになってきた。 高速・定額の口火を切ったのは最後発の携帯電話事業者,イー・モバイルだ。その後,NTTドコモやKDDIも追随。イー・モバイルやNTTドコモから通信インフラを借り受けて事業を行うMVNO(仮想移動体通信事業者)も同様のサービスを提供し始めた(表1)。「IIJモバイル」を提供するIIJのように,企業向けに特化したMVNOも登場している。 表1●定額のノートPC向け(携帯電話端末以外で使う)3.5Gデータ通信サービス 2008年
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