日本遠隔制御は1976年設立。95年にヘリコプター事業部を立ち上げ、無線操縦型(RC)ヘリの機体と送信機の生産を開始。自社ブランド「JR PROPO」は愛好者の間で高い知名度を誇っていた。 近時はホビー用から産業用への進出を計画し、2015年には銀行から20億円超の資金を調達し、30億円をかけて工場新設を発表。銀行窓口のH部長からは株式上場計画や海外向けドローン開発などの話が挙がっていた。 しかし、16年に支払い遅延が発生し、資金繰り悪化がささやかれる。H部長は「潤沢な資金は運用に回しているため、すぐに現金化はできない」などと取引先に説明していた。 このH部長は、元大手証券マンで現社長をサポートするために14年12月頃に入社したと関係者に説明していた。入社後は金融機関窓口を担当し、ほどなく財務と人事を掌握。実質経営者の地位を確立すると工場新設など大型の投資話をしては資金を調達していた。 し