1953年に鶴書房が出版した、藤子不二雄の最初で最後の描き下ろし単行本。 足塚不二雄名義で描かれ、富山から上京して複数の出版社に持ち込んだが採用されず、手塚治虫の紹介で同社で単行本化が決まった。しかし、表紙を大城のぼるが執筆し、他のマンガ家の作品とのカップリングで出版されたために、その後2度の復刻では藤子が新たに表紙を描き、カップリング作品は外した形でオリジナル通りではなかった。 今回は、松本零士が保存していた原本などを元に本文2色を忠実に再現した完全復刻が実現した。 第3次世界大戦でS連邦が使った「氷素爆弾」により凍りついた地球。シェルターに閉じ込められ100年後に蘇った少年が見たのは、氷素爆弾の被害から立ち直り、科学文明の発達したユートピアとして再建された地球だった。 終末SFとして現代にも通じる名作。 ※画像はイメージです。