→紀伊國屋書店で購入 英語でキルヒャー 「驚異の部屋」は基本的に珍物(curiosities)蒐集に凝りあげる好奇心の問題だから、研究書は自ずからカラー図版満載の美麗書となる。かつて平凡社の記念出版で、ほとんどコスト無視してエリーザベト・シャイヒャーの『驚異の部屋』が訳された時には、それで驚かされた。今ひょっとして手に入りそうなものでいえば、パトリック・モリエス(Patrick Mauriès)の"Cabinets de curiosités"(Gallimard, 2002)。ぼくは英訳で眺めたが、大型本全巻フル・カラーは一寸した偉容というか、まさに異様で、ヴンダーカンマーに対する認識を少し変えさせられた気さえした。こういうことを平気でやってのけるガリマールだから、入門書レヴェルでもパトリシア・ファルギュイエールの美麗マニエリスム書をちゃんと出す。 大著『マニエリスト』("Maniéri