感染者が3万人を超え、死者数は273人となったロシア(4月17日時点)。 首都モスクワだけでなく、地方での感染が広まりつつあった4月13日、プーチン大統領は、厳しさを増す新型コロナウイルスとの闘いに向けて会議を開いた。「コメルサント」の記者アンドレイ・コレスニコフは、この会議を「前例のない厳しさだった」と指摘する。 普段はあまり表情を変えることのないプーチン大統領は、感情をあらわに「犯罪的な職務怠慢」という表現を使って現状への不満を強い口調で告げた。 会議には、首相のミハイル・ミシュースチン、会計検査院議長のタチヤナ・ゴリコワ、モスクワ市長セルゲイ・ソビャーニン、その他、ロシア国内の新型コロナウイルス対策のキーパーソンたる政府の高官たちが出席。プーチン大統領の表情からは、この20年間絶えたことのない抑制の利いた楽観の色が消え、事態の深刻さを窺わせた。 「状況は実際、日々変わっている。それも